• 奈良の女性専用ゲストハウス

「聖徳太子と法隆寺」概要

今回は、なんと!奈良と東京の二拠点で開催されて、かつ!!この図録は一冊で二会場分が網羅されているという目も眩むような代物ですので、重いですけど頑張って持ち帰ってください。


というわけで、

奈良展:

前期:4月27日(火)~ 5月23日(日)
後期:5月25日(火)~ 6月20日(日)
会場: 奈良国立博物館 東・西新館

予約優先です。ローソンチケットのLコードは、(後期) 57200 です。

オーディオガイドは杏さんのナレーションで、スマホだと「聴く美術館」というアプリをダウンロードすれば、自分のヘッドフォンを使えるし、持って帰っても何度も聴けるし、私はこちらをダウンロードしました。(610円)
1400年御遠忌法要の映像も観られたりして断然オススメです。

東京展:

会期: 7月13日(火)~9月5日(日)
会場: 東京国立博物館 平成館

個人的な感想

全体を通して

通常の特別展とは逆回りの導線で、もうそれだけでワクワクです。
いつもは最後に降りるスロープを今回は上って行って、最初の展示室から豪華!
通期で「聖徳太子二王子像」が拝観できますが、5月16日までは御物(宮内庁所蔵、皇室の私有品)、5月18日以降は明治時代の模本、ということですが、要するに多くの人が「聖徳太子」と聞けば想像する”あのお姿”の肖像画です。
こんな風に第一章は御物がド~ンとあって、遺愛の品や飛鳥仏がドド~ンと。
いきなりの圧!豪華な圧!!飛鳥時代の仏さんの(語弊があるかも知れませんが)非常に愛くるしいアルカイックスマイルが好きで好きで仕方ない私としては最初からボルテージが上がりっぱなしです。

そして、進んで行くと、前期は絵伝10面が!後期は蜀江錦の品々が!
そしてじわじわと歩みを進めた後、今回楽しみにしていた「聖霊院におられる秘仏」が明るい展示室にお出ましになっていて、うっとりと拝観した後、しばし(10分程度の)映像を観ながら足を休め、最後の展示室は、まさに明るいお堂!(語彙力…)
いつもなら少し薄暗いお堂の中で想像力をかきたてながら遠く望むあの仏さまたちが明るくライトに照らされて、おそば近くで拝観できるんですよ。
もう、涙が出そうでした。本当に美しいんです… ヤバい。(語彙ry)

惜しむらくは、法隆寺印(銅製)の印影がめちゃくちゃかっこよくて、図録を楽しみに開いたら掲載されていなかったこと(号泣)
些末なことですが、結構ショックでした。というぐらい、法隆寺印がかっこよかったんです。

通期で拝観できた中でも特に素晴らしかったのが、

薬師如来(金堂)

もう、本当に可愛らしい微笑を湛えておられて、現世利益どころか、今すぐ利益を約束されるような。
思わず一緒に微笑んでしまった時、あ、健康ってこういう事か…って思いました。やっぱり、微笑んでいると健康でいられそうですもんね。
図録で拝見するお姿よりも断然、お膝元で拝観する方がスマイルパワーを頂けます。
本来なら台座の上で高いところにおられるので、すぐ目の前で拝観することは叶いません。結構距離もありますしね。
なので、こんな贅沢な展示、もう人生で二度と無いんじゃないか?ぐらいの感動でした。
光背の銘文もしっかり見せて頂きました。
そこには、用明天皇の病気平癒を願って薬師如来を作ることにしたが、完成を待たず崩御された後、推古天皇と聖徳太子がご遺志を引き継いだ、というような事がくっきり記載されていて、汗が止まりません。
結構涼しい展示室でしたが、手に汗を握りしめていました。
あとは、古い仏さんって、光背を台座にさすのではなく、ご自身で背負ってはるスタイルが多いんですよね。(私調べ、ですけど)

それ(背負い光背スタイル)が本当に好きで、光背を無くされた後も、光背を背負う用のループのようなものを背中に残されているお像を見かけると、どんな光背をされていたのかなぁ…などと妄想が止まりません。
そして、こちらの薬師如来さまの光背もご自身で背負われているスタイルで、美しい蓮華の形でそっと仏さまを包んでいるような柔らかさまで感じて、しばらく釘付けになっていました。

大変です。薬師如来さまで、このボリューム… 読むのシンドくないですか?
思いのままをぶつけちゃってスミマセン。
このまま続けます。

さて、こちらも外せません!

玉虫厨子

多くの人は教科書で見られたと思います。
でも、その絵ってすごく小さいですし、正面しか見られない、もしくは、斜めからのショットだけ、という感じですよね?
私も法隆寺で初めて拝見した時は、「デカッッッ」って驚きました。
「厨子」って何となく小さいイメージあったんですよね。(私見が過ぎますかね?)
だがしかし!玉虫厨子は、結構大きいんです。
宣字座(せんじざ/まさに”宣”という字のように四角い箱型の台座)に宮殿(くうでん、と”ふりがな”がされていました)がのせられたデザイン。
玉虫の羽!しっかり見えましたよ!!正面の扉の上部の透かし彫り金具部分も、まぁまぁ見えましたが、台座向かって左側(施身聞偈図の側)の上部(右端の方)がしっかりくっきり見えました!!大興奮!!
当時の最先端のデザインだったのでしょうか。
完成直後はさぞかし美しかったのでしょうね。
玉虫厨子の台座部分にある4面の絵で、仏道への目覚め→究極的な菩薩道としての捨身(勝鬘経より)→成仏 というプロセスが表現されていて、その上に宮殿があるという構成です。なんというストーリー豊かな宝物なんだ…
宮殿内部の千仏像も、千どころか4,500体近く押し出されているようで、聖徳太子への崇敬であふれています。

秘仏 聖徳太子および侍者像

こちらのお像も、おいそれと拝観できない秘仏というのに、明るく照らされたお姿のお傍近くまで行けることに感動で震えました。
こちらのお像の中には菩薩様が入っておられて、ちょうど菩薩様のお顔が太子像のお口許にくるという設定となっていて、まさに、太子のお言葉は菩薩様のお言葉なり!ということを表します。
私事で恐縮ですが、私が大好きな正倉院宝物にラピスラズリのベルトがあるのですが、それにそっくりなデザインのベルトを太子像が巻いておられて、白目をむくほどテンションが上がりました。
キリっとした表情で、とってもイケメンなお姿は図録の表紙でもお会いできます。

前期の(私的)目玉は、絵伝

10面揃い踏みの豪華さ!ものすごいボリュームです!
この前にずっといてられる!!ということで、とても空いている日だったことを良い事に、ずぅ~~~~~っと解説パネル→絵伝→解説パネル→絵伝を繰り返し、少し行った後にあった解説映像を観てから、また戻って絵伝で確認して、、、と執拗に拝見いたしました。あの幸運に感謝(深々)

後期の(私的)目玉は、法華義疏と連珠円文

法華義疏も御物!!

しかも、こちら、聖徳太子の真筆だと言われているんです。
法華経の解説書なのですが、消した跡やメモのような書き込みが、とても味わい深い癖のある字で記されていて、もう興奮が止まりませんでした。
きちんと読解はできませんが、「六道」とか「舎利弗」とか知ってる言葉が見えるとキュンっとして、小さく几帳面に書き綴られたところ、ノリノリで書き進められたんじゃないか?と思われるようなところ、その時の太子の気分まで感じられるような書体に昂ぶりました。
このようにして、「次の勉強会、どう解説しようか?」などと考えられながらノートのように記されたのか…などと考えると、この書から確かな温もりというか息遣いのようなものを感じることができます。

このほかにも文書でいうと、「日本書紀」(国宝・平安時代)も出ていました。
憲法十七条の記述もあって、有名な「和を以て貴しとなす」の”和” に”ヤワラギ”とふりがなされていました。ヤワラギかぁ… なんだかピッタリです。
あと、二に曰くのところが枠外に書かれていて、「え?もしかして、飛ばしちゃって後から付け足した?」みたいなのが垣間見えて(違っていたらゴメンなさい)ニヤニヤしておりました。

大流行モチーフ「連珠円文」?

シルクを名産としていた「蜀」で織られた錦として名付けられた「蜀江錦(しょっこうきん)」は幡の残欠で拝見し、美しい赤が魅力的♡だったのですが、そのジャカードで表現された連続するドットで丸を描いた連珠円文の可愛らしさが抜群!!
ペルシャが起源と言われているこのモチーフは、当時大流行していたのでしょうか?
この連続するドット模様は法隆寺の寺宝に多数見られて、”聖徳太子とペルシャをつなぐ赤い糸”のように感じてトキメキながら会場内をぐるぐると「連珠円文」を探しながら歩いていました。
例えば、幡の透かし模様や天蓋の飾り、菩薩さんの衣の縁にも、結構ありました。
そういえば、私が小学校低学年あたりの時にマイブームだった「絵をひたすら○で縁取る」という謎デザインは、ここから来たのかも知れません。(違う)

法隆寺って、ギリシャ・ローマのエンタシス(中央部分がふくらんだ仕様)が柱に採用されていたり、ペルシャ由来の連珠円文をオシャレにあしらった意匠が凝らされていたり…
聖徳太子さまって、”グローカル”(ざっくり言うと、グローバルとローカルをうまいこと融合させること)の先駆者だったんですね、きっと。

隋から日本に使者がきて、到着した難波津から小墾田宮(飛鳥)に行く途中、生駒山を越えたらドド~ンと法隆寺の立派な伽藍があって、「うぉっ!日本、すごいやん!」って思いますよね?
ヨーロッパの建築様式やシルクロードを渡りながら洗練されてきたデザインの数々を、今から広めていく「仏教」の拠点となるお寺に採用しているなんて!!!
This is 日出処!ってシレっと見せる訳ですよ。
煬帝にも報告しはったんちゃいますか?
「倭、すごかったです!普通に最先端の寺院建ってて、しかも我が国より更に西の国々の文化をシレっと取り入れてるんですよ。」って。
くぅ~~~、痺れる!(※個人の妄想です)

すみません、またまた取り乱しました。

こんな風にして、全ての御物・寺宝を丁寧(すぎるぐらい)に拝観し、9:30に入場した私が外に出たのは13:30…
外の空気を吸って、鹿が草をモグモグしているのをみて、あ!お腹すいた!てか、喉乾いた!!と気付きました。それぐらい集中して愛でていたんですよね。

もう、こんな素晴らしい特別展、企画できないんちゃいます?と思うぐらい、本当に本当に素晴らしかったので、あと何回か行きたいと思います。

そして、西暦で言うと来年が御遠忌1400年だと気づいたので、来年も何か特別なことがあると期待しています。

長々と最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

ちなみに、宣伝なのですが、今、定期的に勉強会をしていて、ちょうど聖徳太子の会をしている最中です。(オンラインもやってます!)
良かったら、ご案内ページもご覧ください。→ https://andsmileshostel.com/tigerandrabits/

最後は宣伝になっちゃいましたが、本当に素敵な勉強会なので宜しくお願いします♡



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA